ChatGPTを仕事で使うなら、毎回プロンプトを一から考える必要はありません。この記事では、メール、議事録、要約、企画書、校正、営業・マーケティングに使えるChatGPTプロンプトテンプレートを紹介します。
使い方は、テンプレートをコピーし、角括弧内を自分の情報に差し替えて入力するだけです。まずは次の順番で試してください。
- 目的に合うテンプレートを選ぶ
- 角括弧内に必要な情報を入れる
- 出力を確認する
- 不足や誤りを追加指示で修正する
ChatGPTの出力は完成品ではなく初稿として扱います。特に、日付、数字、固有名詞、担当者、期限、引用、出典は人が確認してから送信・提出・公開しましょう。
仕事のどの作業に使える?ChatGPTプロンプトテンプレートの選び方
ChatGPTプロンプトテンプレートは、目的と入力素材から選ぶと迷いにくくなります。次の表では、業務ごとに入力するものと、指定しやすい出力を整理しています。
| 業務 | 主な入力素材 | 指定する出力 |
|---|---|---|
| メール | 要件・相手・背景 | 件名・本文・締め |
| 議事録 | 会議メモ・発言記録 | 決定事項・担当者・期限 |
| 要約 | メール・資料・記事 | 結論・要点・次の行動 |
| 企画書 | 課題・対象者・素材 | 目的・施策・KPI・リスク |
| 校正 | 修正したい文章 | 修正文・修正理由 |
メールの言い換えや会議メモの整理は、入力した素材をもとに通常のチャットで扱いやすい業務です。最新の制度、製品仕様、ニュースなどを扱う場合は、Web検索の結果だけで判断せず、引用元の内容や公開日・更新日を確認してください。
テンプレートに入れる共通項目

- 目的:何を完成させたいか
- 相手:読み手や対象者
- 背景:状況や前提
- 素材:元の文章、メモ、資料
- 期限:納期や対応日時
- 文字数:必要な分量
- 文体:丁寧、簡潔、やわらかいなど
- 出力形式:箇条書き、表、見出し、メール形式など
- 禁止事項:推測、誇張、情報の追加など
情報がない項目は、テンプレートに「推測せず、要確認と示す」と入れておくと、AIが不足情報を補完するリスクを抑えられます。
メール作成に使えるChatGPTプロンプトテンプレート
メールでは、相手、目的、伝える事実、希望する文体を指定します。作成後は、宛先、日付、数字、敬語、添付ファイルを確認してください。
社内連絡メール
あなたはビジネスメールの作成を補助する担当者です。 次の情報をもとに、社内連絡メールを作成してください。 目的:[例:全社研修の日程変更の通知] 宛先:[例:全社員] 研修名:[研修名] 変更前:[変更前の日程] 変更後:[変更後の日程] 変更理由:[理由] 問い合わせ先:[担当部署・連絡先] 文体:簡潔で丁寧 出力:件名、本文、注意事項 原文にない事実は追加せず、不明な情報は「要確認」と示してください。
顧客への返信メール
次の問い合わせに対する顧客返信メールを作成してください。 顧客からの問い合わせ:[問い合わせ文] 回答できる事実:[回答内容] 確認が必要な点:[確認事項] 相手:[顧客・担当者] 文体:丁寧で分かりやすい 構成:謝意、回答、次の対応、締め 回答できない内容は推測せず、確認事項として示してください。
回答内容を創作させないため、入力するのは社内で確認済みの情報に限定します。
依頼メール
次の条件で、相手に配慮した依頼メールを作成してください。 依頼内容:[依頼したいこと] 依頼する相手:[相手] 背景:[依頼が必要な理由] 期限:[期限] 提出方法:[方法] 相手に求める確認事項:[確認事項] 文体:丁寧だが冗長にしない 出力:件名と本文 不明な情報は推測せず「要確認」と示してください。
謝罪メール
次の事実だけを使い、謝罪メールを作成してください。 発生した事象:[事象] 相手への影響:[影響] 判明している原因:[原因。未確認なら未確認と記載] 現在の対応:[対応] 今後の対応:[再発防止や次の連絡] 文体:責任の所在を曖昧にせず、丁寧で簡潔 推測による原因や、確認できない約束は追加しないでください。
日程調整メール
次の情報をもとに、日程調整メールを作成してください。 目的:[打ち合わせの目的] 相手:[相手] 候補日時:[候補日時] 所要時間:[所要時間] 方法:[オンライン・対面など] 確認したいこと:[確認事項] 文体:丁寧で簡潔 出力:件名、本文、候補日時の箇条書き 記載のない日時や条件は補完しないでください。
営業フォローのメール
商談後の営業フォローメールを作成してください。 相手:[相手] 商談日時:[日時] 話し合った内容:[商談メモ] 相手の課題:[課題] 次のアクション:[次に行うこと] 期限:[期限] 文体:押しつけず、丁寧で具体的 商談メモにない情報や効果は追加しないでください。
会議メモを整理する議事録作成テンプレート
議事録では、メモにない担当者、期限、決定事項をAIに補完させないことがポイントです。入力前に、分かる範囲で「誰が、いつ、何を決めたか」を整理しておきましょう。
決定事項・担当者・期限を整理する
次の会議メモを議事録として整理してください。 会議名:[会議名] 日時:[日時] 参加者:[参加者] 会議メモ:[メモ] 次の項目を表形式で出力してください。 ・決定事項 ・担当者 ・期限 ・根拠となるメモ メモに記載のない担当者や期限は推測せず「未確認」と表示してください。
未決事項と次回確認事項を整理する
次の会議メモから、決定事項と未決事項を分けて整理してください。 会議メモ:[メモ] 出力項目: ・決定事項 ・未決事項 ・次回確認すること ・確認が必要な人物や部署 ・情報が不足している項目 メモにない内容は追加せず、該当情報がなければ「情報なし」と書いてください。
長文を整理する要約テンプレート
要約では、誰が読むのか、何を残すのか、どの順番で出すのかを指定します。原文にない推測を加えない条件も入れてください。
長文メールを要約する
次の長文メールを、対応判断に使えるよう要約してください。 長文メール:[本文] 読み手:[担当者・上司など] 目的:[状況把握・返信準備・対応判断など] 出力項目:結論、相手の要望、期限、確認事項、次の対応 原文にない事実や感情は追加しないでください。
会議資料・報告書を要約する
次の報告書を、読み手向けに要約してください。 報告書:[本文] 読み手:[経営層・担当部署など] 出力順:結論、根拠、リスク、次のアクション 重要な数字・日付・固有名詞は原文どおりに記載してください。 原文で確認できない内容には「要確認」と付けてください。
指定文字数で要約する
次の文章を要約してください。 文章:[本文] 対象読者:[読者] 文字数:[指定文字数] 残す情報:[結論・背景・具体例など] 文体:[文体] 原文にない情報は加えず、出力後におおよその文字数も示してください。
文字数指定は実際のカウントとずれる場合があります。厳密な制限がある場合は、出力後に別の文字数カウント機能で確認してください。
企画書・提案書のたたき台を作るテンプレート
企画書では、ChatGPTに判断を任せるのではなく、情報の整理とたたき台作成に使います。市場規模、売上予測、KPIなどは、根拠資料や前提条件を人が確認してください。
企画の目的・課題・対象者を整理する
次の情報をもとに、企画の前提を整理してください。 企画名:[企画名] 目的:[達成したいこと] 解決したい課題:[課題] 対象者:[対象者] 背景:[背景] 利用できる素材:[資料やデータ] 出力項目:目的、課題、対象者のニーズ、企画の前提、不足情報 不足している情報は「要設定」と表示し、推測で補わないでください。
施策・スケジュール・KPIのたたき台を作る
次の企画情報をもとに、施策のたたき台を作成してください。 目的:[目的] 課題:[課題] 対象者:[対象者] 利用できる素材:[素材] 実施可能な期間:[期間] 出力項目:施策案、実施スケジュール、確認するKPI、想定リスク、検証方法 数値の根拠がないKPIは「要設定」とし、数値を創作しないでください。
提案書の見出し構成を作る
次の情報をもとに、提案書の見出し構成だけを作成してください。 提案先:[提案先] 提案の目的:[目的] 相手の課題:[課題] 提案内容:[内容] 根拠資料:[資料] 想定する読み手:[読み手] 出力:提案書の見出しと、各見出しで説明する内容 資料にない事実や数値は追加しないでください。
文章の校正・言い換えに使えるテンプレート
校正では、意味を変えないこと、事実を追加しないこと、修正理由を説明することを指定します。
敬語やビジネス表現に整える
次の文章を、社外向けの丁寧な敬語に修正してください。 文章:[原文] 相手:[顧客・取引先など] 目的:[連絡・依頼・謝罪など] 出力:修正後の文章、修正した箇所、修正理由 意味の変更、事実の追加、情報の削除は行わないでください。
読みやすさとトーンを調整する
次の文章を、読み手に合わせて整えてください。 文章:[原文] 読み手:[読み手] 目的:[目的] 希望するトーン:[簡潔・やわらかい・説得的など] 一文を必要以上に長くせず、結論が分かる構成にしてください。 内容の追加や、原文にない断定はしないでください。
誤字脱字と表記ゆれを確認する
次の文章を校正してください。 文章:[原文] 確認項目:誤字脱字、表記ゆれ、数字、日付、固有名詞、敬語 出力:修正前、修正後、修正理由 事実関係は変更せず、判断できない箇所は「要確認」と示してください。
営業・マーケティング業務に使えるテンプレート
営業やマーケティングでは、顧客情報を必要最小限にし、入力素材にない課題や効果を推測させないようにします。
顧客課題や商談内容を整理する
次の商談メモを項目別に整理してください。 商談メモ:[メモ] 出力項目:顧客課題、現状、導入目的、懸念、決裁者、次回アクション 情報がない項目は「情報なし」と表示してください。 メモにない内容は推測しないでください。
商談後のフォロー文を作成する
次の商談メモをもとに、商談後のフォロー文を作成してください。 相手:[相手] 商談内容:[商談メモ] 確認事項:[確認事項] 次回アクション:[次の対応] 文体:丁寧で押しつけない 商談メモにない効果や約束は追加しないでください。
顧客課題に合わせた訴求案を作る
次の情報をもとに、顧客課題に合わせた訴求案を作成してください。 商品・サービス情報:[情報] 顧客課題:[課題] 対象者:[対象者] 利用できる根拠:[実績・資料など] 禁止表現:[禁止表現] 訴求案を複数作り、それぞれに対応する課題を示してください。 根拠のない効果や誇張表現は追加しないでください。
SNS投稿案を作成する
次の条件でSNS投稿案を作成してください。 商品・サービス:[情報] 媒体:[媒体] 対象者:[対象者] 文字数:[文字数] 伝えたい内容:[内容] CTA:[促したい行動] 禁止表現:[禁止表現] 投稿案を複数作成し、根拠のない効果や誇張表現は使わないでください。
出力形式を指定する共通テンプレートと追加指示

業務別テンプレートに共通指示を加えると、出力の形を調整できます。複雑な依頼は、情報整理、初稿作成、確認・修正に分けると扱いやすくなります。
表・箇条書き・見出し構成を指定する
出力形式を次の条件にしてください。 形式:[表形式・箇条書き・見出し構成] 列または項目:[必要な項目] 並び順:[順番] 1項目あたりの分量:[短文・要点のみなど] 情報がない場合:[情報なし・未確認など]
文字数・対象読者・文体を指定する
次の条件で文章を作成してください。 対象読者:[読者] 目的:[目的] 文字数:[指定文字数] 文体:[丁寧・簡潔・やわらかいなど] 専門用語:[使う・使わない。使う場合は説明する] 禁止事項:[推測・誇張・重複など]
期待した出力にならないときの追加指示
先ほどの出力を、次の条件で修正してください。 修正したい点:[不足している点・不要な点] 追加する項目:[項目] 削除する内容:[内容] 対象読者:[読者] 出力形式:[形式] 原文にない事実は追加しないでください。
そのまま使える追加指示
- 結論を先頭に移し、指定した文字数以内に短縮してください。
- 情報が不足している箇所を抜き出し、質問形式で示してください。
- 原文にない事実、数字、日付、固有名詞を追加していないか確認してください。
- 決定事項と提案事項を分けてください。
- 表ではなく、読み手が実行する順番の箇条書きに変更してください。
本文中の数字、日付、固有名詞、引用、出典候補を抜き出してください。 原文で確認できない情報には「要確認」と付けてください。
仕事でChatGPTを使う前後に確認するポイント

入力前に機密情報と個人情報を確認する
社外秘、営業秘密、未公開企画、契約書、顧客情報、従業員情報、個人番号、認証情報などを、個人向けサービスへそのまま入力しないでください。固有名詞や識別情報を置き換え、必要最小限の内容に抽象化します。
個人情報保護委員会は、生成AIサービスへ個人情報を入力する際、入力情報が機械学習などに利用される可能性や、出力に不正確な内容が含まれる可能性を踏まえて判断するよう注意喚起しています。詳しくは個人情報保護委員会の注意喚起を確認してください。
会社管理のアカウントや法人向けサービスでも、会社の規程、契約、管理者設定が優先されます。管理者がプロンプト、ファイル、出力、履歴を管理・監査できる場合もあるため、利用環境の条件を確認しましょう。IPAも、組織の利用ルール、入力情報の管理、出力結果の確認を運用上の論点として整理しています。
出力後に事実・数字・固有名詞を確認する
- 日付、金額、数量、割合などの数字
- 会社名、氏名、製品名、部署名
- 担当者、期限、決定事項
- 引用、出典、制度や製品仕様
- 原文にない推測や断定
ChatGPTは誤った事実や、実在しない引用・出典を生成する可能性があります。重要な情報は信頼できる情報源で確認し、最新情報はWeb検索の引用元や公開日・更新日も確認してください。詳しくはOpenAIの説明を参照できます。
送信・公開前に著作権と社内ルールを確認する
生成した文章をそのまま送信、提出、公開するのではなく、社内承認、相手への配慮、入力原文の利用条件、出力の類似性を確認します。AI生成物の著作物性や既存著作物との類似性は、個別具体的に判断されます。詳しくは文化庁のAIと著作権についてを確認してください。
目的別にテンプレートを選び、業務で試す方法
まずはメールや要約から試す
最初は、入力素材と出力結果を照合しやすいメールや要約から始めます。コピー、差し替え、入力、出力確認、追加指示という流れを繰り返し、確認手順を決めてから利用範囲を広げましょう。
- 連絡文を作りたい:メールテンプレート
- メモを整理したい:議事録テンプレート
- 情報量を減らしたい:要約テンプレート
- 考えを構造化したい:企画書テンプレート
- 文章を整えたい:校正テンプレート
議事録・企画書へ広げる
議事録では、担当者、期限、決定事項がメモにあるかを確認します。企画書では、前提条件、数値の根拠、KPIの妥当性を確認してください。不足情報はAIに推測させず、追加で確認する項目として出力させます。
社内で許可されたAI環境を確認する
テンプレートで入力項目、確認手順、出力形式を整理した後、社内で許可されたAIサービスや業務効率化ツールの利用を検討します。個人向け環境、会社管理アカウント、社内承認済み環境では、データ利用、管理者権限、保持設定などが異なるため、機能だけで判断しないでください。
よくある質問
ChatGPTプロンプトテンプレートは、どの部分を差し替えればよいですか?
角括弧内の目的、相手、背景、元の文章、期限、文字数、文体、出力形式、禁止事項を確認します。業務に不要な項目は削り、必要な情報だけを入力してください。
仕事の情報をChatGPTに入力しても問題ありませんか?
社内ルールと利用サービスのデータ取り扱いを確認してください。社外秘情報や個人情報はそのまま入力せず、匿名化・抽象化します。氏名だけでなく、会社名、部署、日付、案件内容の組み合わせで特定される可能性にも注意が必要です。
ChatGPTの出力をそのままメール送信や資料提出に使えますか?
そのまま使わず、事実、数字、固有名詞、敬語、宛先、添付ファイル、社内承認、著作権を確認してください。出力は初稿として扱い、必要に応じて修正します。
期待した形式や文字数で出力されないときはどうすればよいですか?
出力形式、対象読者、文体、文字数、含める項目、削る内容を具体的に追加指示します。文字数の厳密な確認は、出力後に別の文字数カウント機能でも行ってください。
メールと議事録では同じプロンプトテンプレートを使えますか?
目的と必要な出力項目が異なるため、基本は業務別テンプレートを使い分けます。文字数、文体、形式、不明情報の扱いといった共通条件は、追加指示で補足できます。
企画書や提案書の作成でChatGPTに任せてはいけないことは何ですか?
企画の前提となる事実、顧客情報、社内の判断、数値、KPIの妥当性をそのまま任せないでください。ChatGPTには整理やたたき台作成を依頼し、根拠や判断は人が確認します。
まとめ
ChatGPTプロンプトテンプレートは、角括弧内を差し替えるだけで、メール、議事録、要約、企画書、校正、営業、SNSなどの業務に応用できます。
目的、相手、背景、素材、期限、文字数、文体、出力形式を指定し、不明な情報を推測しない条件を加えると、出力を確認しやすくなります。
まずはメールや要約でテンプレートを試し、出力の確認と追加指示の流れを作りましょう。そのうえで、議事録や企画書へ活用範囲を広げてください。
